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北里大学:黄色ブドウ球菌食中毒の嘔吐メカニズム~小型霊長類を用いて90年越しで解明 -- 北里大学

2019年06月10日
 北里大学獣医学部の小野久弥講師、弘前大学大学院医学研究科の中根明夫特任教授らによる共同研究チームは、コモンマーモセットを用いて黄色ブドウ球菌による嘔吐型食中毒の発症メカニズムを解明しました。本研究により、黄色ブドウ球菌の作る毒素「ブドウ球菌エンテロトキシン」が消化管の肥満細胞からヒスタミンを放出させ、嘔吐を引き起こすことが明らかとなりました。本件に関する論文は、2019年6月3日(アメリカ太平洋時間)付、国際学術誌『PLOS Pathogens』に掲載されました。

【研究内容と成果】
 ブドウ球菌エンテロトキシンは嘔吐活性を持ち、黄色ブドウ球菌による嘔吐型食中毒の原因毒素ですが、その嘔吐メカニズムはこれまで不明でした。今回、小型の霊長類であるコモンマーモセットにブドウ球菌エンテロトキシンを投与したところ、嘔吐が確認されたため、嘔吐モデル動物として確立できました。
 続いて嘔吐メカニズムを解明するために、コモンマーモセットの消化管においてブドウ球菌エンテロトキシンと結合する細胞を探したところ、ブドウ球菌エンテロトキシンが粘膜下組織の肥満細胞を標的としていることが明らかになりました。さらにブドウ球菌エンテロトキシンの作用により肥満細胞が脱顆粒(*3)を起こしていたため、肥満細胞が放出する物質が嘔吐に関わると考えられました。そこで、消化管組織にブドウ球菌エンテロトキシンを作用させたところ、ヒスタミンの放出が確認されました。さらに、脱顆粒やヒスタミンの働きを阻害する薬剤をコモンマーモセットに投与すると、ブドウ球菌エンテロトキシンによる嘔吐が抑制されることが明らかになりました。
 以上の結果から、食品とともに経口摂取されたブドウ球菌エンテロトキシンは、消化管の肥満細胞に結合し、脱顆粒を引き起こすことでヒスタミンを放出させ、このヒスタミンにより嘔吐が引き起こされることが明らかになりました。



 今後の展開で「ブドウ球菌エンテロトキシンが脱顆粒を引き起こす仕組みを明らかにすることで肥満細胞の新たな機能が明らかになる可能性があり、腸管における種々の疾病への関与を解明する。」とコメントしています。
多くの嘔吐関連疾患・薬剤副作用の解明に利用されることを期待しています。

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