無断リンク禁止の文化はまだ残っているのか

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「当サイトへの無断リンクを禁止します」と記載されたサイトを何年か前はよく見かけたが、最近は見ることも少なくなってきた。
ブログを書く場合、他サイトへのリンクを貼って記事を書くことが多い。
しかし、『無断リンク禁止かもしれないから、リンクは貼れないな』と、気にしながら書くと、書ける内容も制限されてくる。
また、毎回リンク先のサイトに「リンクの許可」をもらうのも手間になるので、どうすればブログにリンクを貼れるか調べてみた。
まず、法律に「無断リンク」を禁止するような強制力は無い。
wikiより
しかし、法的に禁止されていなくても、常識(ネットマナー)として「無断リンク」はまずいのではないか?
W3C(インターネットのWWWに関する規格、標準化を行う団体)の見解では、
「他のサイトにリンクを張る前に許可を求めなければいけない理由は全く無い」とのこと。
(原文:There is no reason to have to ask before making a link to another site)
http://www.w3.org/DesignIssues/LinkMyths.html
インターネット(WWW)発展は「リンク」よって支えられてきたことを考えると、あたりまえの見解かもしれない。
また、インターネットを発展させてきた大手検索サイトGoogleやYahooの検索結果も、リンク先に許可を得ず、ロボットが自動的に情報を取得し、リンクを表示していることから「無断リンク」と言えるが、問題になることは少ない。
これには2つの理由があると思う。
1.検索結果に表示させない設定をすることができる
リンク先に「無断リンク」の制御をさせるのではなく、自分自身(リンク先)で制御できるからでは無いかと思う。
(HTMLのmetaタグの設定によって、検索サイトへの表示を設定できる)
  ※『リンク元』 = リンクを貼る側、 『リンク先』 = リンクを貼られる側
GoogleやYahooの検索結果に表示されている、イコール自分自身(リンク先)の責任と考えれるため、GoogleやYahooに対しては「無断リンク」と言われないのではないか。
そう考えると、GoogleやYahoo以外の一般サイトからのリンクも、自分自身(リンク先)で制御することができる。
リファラーが自分のサイトか、リファラーが無い場合以外はアクセス不可にするだけでいい。
設定も特に難しいものではなく、上記検索サイトで調べれば素人でもできると思われる。
これはIIS、ApacheなどWEBサーバでの設定で可能である。
WEBサーバの設定を触ることができないレンタルサーバもあるが、PHP,Javaといった言語レベルでアクセス不可にすることも可能である。
またレンタルサーバによっては、同様の機能を独自に提供している所もある。
「自分自身(リンク元)でリンクが制御できる」という視点で考えると、GoogleやYahooは「無断リンク」してもいいが、それ以外のサイトはダメという理論は成り立たない。
リンクされたくないのであれば、相応の設定を自分自身(リンク元)のサイトに行うのが当たり前のことであるため、「無断リンク」禁止の記載はあくまでも、「お願い」に近い意味合いがあるようにも考えられる。
2.検索エンジンは公共性が高い
「検索サイトに表示されない = 世の中に存在しないサイト」と言われるほど、人は検索エンジンを起点にしてブラウジングしている。
社会に無くてはならないインフラであるため、「GoogleやYahooは公共性が高いから、無断リンクも許される」と言う意見もある。
では、公共性の観点から、国や県が運営している公共サイトはどうなっているのか調べてみた。
下記のブログによると、県警が運営しているサイトで「無断リンク」禁止にしているところがあるようだ。
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20061007.html
「無断リンク」禁止の理由は「公共サイトと関連があるように思わせて悪用されることがある」からとのこと。
上記のブログが「無断リンク」の妥当性を質問した県警のサイトはその後、「無断リンク」禁止の文言を削除している。
他の公共サイトがどうなっているか色々と見てみたが、「無断リンク」禁止の文言が記載されているサイトがいくつか見つかった。
それらに共通しているのは、古い時代に作られたであろうサイト(レイアウトが昔ぽい)。
最近作成されたサイトには、「無断リンク」禁止の文字は無い。
それより「無断リンク」禁止のページが検索結果に表示されリンクされているのも何だかなーと思う。
アクセス解析で調べれば、「無断リンク」されているか一目瞭然なのに、「無断リンク」されっぱなしということは、以下のどちらか。

1.「無断リンク」をしている検索サイトに忠告しているが「無断リンク」をやめない

2.「無断リンク」を記載しているサイト管理者が調べる気も、やめさせる気も無い
検索サイトは申請すれば、検索結果からサイトを消してくれるので『1』は当てはまらないし、最初から検索結果に表示されないようにもできる(HTMLのmetaタグ)。
『1』が無ければ、『2』のサイト管理者が「無断リンク」禁止について興味が無いことが濃厚になる。
そもそも、サイトの管理者が、「無断リンク」禁止の文言、いわゆるサイトポリシーをどのように作っているか?
他のサイトを参考に、サイトポリシーを考えると言う意見を多く聞く。
まさにこれが日本特有「無断リンク」禁止の風習を作った要因になっていると思う。
「無断リンク」禁止の歴史は2000年前後から公共機関、大手企