社会人必読!マーケティング思考で仕事の成果が劇的に変わる

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マーケティングは「切れるナイフ」

一昔前、マーケティングは日本で学べない特殊なスキルでした。
しかし、マーケティングが「切れるナイフ」だと知っていた優秀なビジネスマン達は、海外でマーケティングを習得します。
そして、その「切れるナイフ」を日本国内に持ちこみ、ありとあらゆる市場で振りかざし、多くの利益を手にしていました。

そんな、いわく付きのマーケティングですが、今ではインターネットや書籍で情報が出回り、誰でも学べる「大衆化したスキル」になりました。

一般的に、多くの人が持っているスキルは、価値の低いスキルです。

わたし達サラリーマンは、常に他人と比較され、その「差」を評価されているため、大衆化したスキルを習得しても、自分を差別化できません。

しかし、マーケティングを「知っている」「知らない」で、仕事の成果に絶望的なまでの差がつきます。
なぜなら、マーケティングは仕事の目標である「儲けること」に特化した、とてつもなく「切れるナイフ」だからです。

わたし達サラリーマンは「経営者の視点」で考えろと、雑誌や書籍で煽られます。
早い話が「儲かるしくみ」を考えられる人材になれということです。
なぜなら、会社の経営者は「儲かるしくみ」を考えられる人が大好きでチュッチュするからです。

「儲かるしくみ」以外のことをやっていてもチュッチュされません。

なので、サクサクっと「切れるナイフ」を学んでチュッチュされましょう。


※記事中「あなた」と書かれていることろは、「商品」や「自社」など、想像しやすいものに脳内で置き換えてお読みください

1.あなたが戦う戦場と競合

あなたは「どこで戦うべきなのか(戦場)」。あなたが「戦う相手は誰なのか(競合)」を考えます。

「戦場」は、顧客がニーズ(価値)を求める場所です。
「競合」は、顧客がそのニーズを求める時に「顧客の頭に浮かぶ選択肢」です。

例えば、あなたがラーメン屋だったとします。
「競合」は、近所のラーメン屋だと、安易に考えてはいけません。
『昼ごはんに車で行ける安い店』というニーズが顧客にあれば、車で行ける場所が「戦場」であり、頭に浮かぶ選択肢が「競合」になります。
顧客が思い浮かぶ選択肢はラーメン屋以外にも、そば屋、うどん屋、ファミレス、弁当屋など数多くあるのです。

「戦場」は以下の切り口などを組み合わせて考えます。
 ・場所:○○駅周辺、○○市といった物理的な場所
 ・顧客:若年層、ファミリー層などの顧客分類
 ・業界:○○業界といった市場

ラーメン屋例)名古屋駅周辺の忙しいサラリーマン向け、昼食スピード提供市場

「戦場」を選ぶとき、以下の点に注意します。
 ・チャンスが多く、脅威が少ないこと
 ・あなたの強みを生かせること
 ・競合が参入しにくいこと
 ・利益が多いこと

「顧客はどこから来るか」があなたの戦う「戦場」を決め、「頭に思い浮かぶ選択肢」が「競合」となります。
「戦場」と「競合」は、あなたが決めるのではなく、顧客が決めるのです。

(弊社例)
弊社は、教育系のシステム開発をやっています。
社員数が20人弱の小さな会社で、顧客は主に大学です。

日本のほとんどの大学は、既に様々システムを導入していて、それを大手システム屋が独占しています。

大学は、新たにシステムが欲しいときや既存のシステムを改良したいとき、既に取引のあるなじみの大手システム屋に声をかけるのが一般的です。
ですが大学は、なじみの大手システム屋に不満があると、他のシステム屋を探そうとします。

不満の理由は「価格が高い」「完成後のサポート体制が悪い」「納期が守られない」など他にも多くあげられますが、一番は「使えないシステム」です。

大学の業務は特殊で、さらに大学ごとに業務が大きく異なります。
そのため、大学業務の知識が無いシステム屋が作ると、複雑で使い勝手の悪い「使えないシステム」ができあがります。
(業務の複雑さゆえ採算が取れず、大手システム屋は大学システムから撤退しているところもあります)
つまり、大学は「業務にマッチする、効率の上がる仕組み」を探していて、WEBや雑誌、大学間の口コミなどで情報を集めます。

これが弊社の「戦場」です。

「競合」は、大学向けシステムを開発している会社だけではありません。
このとき大学が頭に浮かぶ全ての選択肢が「競合」となるのです。
大手システム屋はもちろんのこと、業務改善のプロであるコンサルであったり、自分で好きなようにシステムを作れる製品を持つMicroSoftも含まれます。


※弊社例はフィクションです。
 事実とは異なることがありますので、ご注意ください!

2.あなたの強み

顧客が「競合」ではなく、あなたを選ぶ理由を考えます。

「強み」は単に価格や性能のことではありません。
顧客が「あなた」と「競合」を比較したその差が、あなたの「強み」になります。

もちろん、その差が「強み」ではなく「弱み」となることもあります。
「弱み」が致命的であれば、1つ戻って「あなたが戦う戦場と競合」をもう一度考え直す必要があります。
あなたの「強み」が光る場所を「戦場」にすることで、優位に戦うことができます。

必ず、あなたの「強み」を発揮できる「戦場」で戦ってください。

また、あなたの「強み」は「競合」と比べて独自性を持っているか考えてください。
あなただけが、持っている「強み」でなければ、それは「強み」ではありません。
あなたの「強み」を知るには、まず「競合」を知り、顧客の目線で「あなた」と「競合」を比べてみます。

「強み」は主に以下を考えます。
 ・「競合」より、便利な場所にある
 ・「競合」より、低価格
 ・「競合」より、安定した品質
 ・「競合」より、良い製品
 ・「競合」より、信頼できるブランド
 ・「競合」より、豊富な知識
 ・「競合」より、親切な対応

あなただけが持っている「強み」だとしても、顧客が望んでいる「強み」なのかも考えてください。
あなたの「強み」は、あなたが決めるのではなく、顧客が決めるのです。

(弊社例)
弊社の「競合」は、大手システム屋やコンサル、マイクロソフトです。
小さな会社の弊社が、これら大企業と比べて「強み」なんて無いと思ってませんか?
いえいえ。どんな会社でも「戦場」と「競合」によっては「強み」が生まれるんです。

弊社の顧客である大学は「業務にマッチする、効率の上がる仕組み」を探しています。

この「業務にマッチする、効率の上がる仕組み」を提供できる、「競合」には無い、弊社独自の「強み」を考えます。

大学のシステム開発は、大学業務の特殊性ゆえ、システム開発のノウハウだけではなく、大学業務のノウハウが必須になります。
弊社の社員は、昔大学で働いていた比率が高いため、「競合」に比べ、大学業務に精通している「強み」があります。
もちろん「競合」にも大学業務に精通した人はいるでしょう。

ただ、大企業の場合、大学業務に精通した人が担当に付くことは稀なうえ、担当になったとしても要件定義だけを行い、開発工程や保守業務は下請けに丸投げされます。

しかし、弊社の場合、大学業務に精通した社員が必ず主担当となり、要件定義からシステム開発、保守業務まで一貫して行います。
大企業はギャンブルですが、弊社には『安定した品質』を保障できる「強み」があります。

3.あなたの独自資源

あなたの「強み」を生みだす源泉である「独自資源」を考えます。
つまり「独自資源」は、「競合」があなたをマネできない理由です。

今あなたは、あなたの持つ「強み」を使い「競合」を駆逐していたとしても、「独自資源」が無ければ、あなたの「強み」は「競合」にマネされ、あなたを脅かします。

しかし、「独自資源」があれば、あたなの「強み」を「競合」にマネされたとしても、あなたの「独自資源」から溢れる「強み」に「競合」はついて行ることはできなくなります。

例えば、大規模ショッピングセンターは、小規模商店を圧倒する「独自資源」である物流ルートを持っています。
この物流ルートを使い、郊外型ショッピングセンターは安売り戦略を押し進めます。
これに対抗して、小規模商店が安売りを始めても、数ヶ月で破綻します。

小規模商店は、安売りをマネすることで短期的に売上を回復させても長くは続けられず、長期的には「独自資源」を持つ大規模ショッピングセンターに駆逐されます。

「独自資源」を持たないまま「強み」を作りあげてしまうと、悲惨な結果になります。

小規模商店は、古くから作り上げてきた「顧客名簿」や「顧客からの信用」「地域ネットワーク」「地域にマッチする商品開発力」など、大規模ショッピングセンターがすぐに持てないものを「独自資源」とし、それにあった「強み」を考える必要があります。

あなたの「独自資源」は、以下の7つに当てはまります。
 ・「競合」よりも、良い立地
 ・「競合」よりも、良い生産工程
 ・「競合」よりも、優れた社員
 ・「競合」よりも、優れたノウハウ
 ・「競合」よりも、強いブランド力
 ・「競合」よりも、顧客との強いつながり
 ・「競合」が持ってない、独占的な供給源

あなたの「独自資源」を「競合」も持っていないか考えてください。
「競合」が持っていない、あなただけが持っている「独自資源」でなければ、それは「独自資源」ではありません。

(弊社例)
弊社の持つ「強み」である『安定した品質』を生みだせる、弊社だけの「独自資源」を考えます。

一般的な商品は、誰がやっても同じ品質で作れるように、マニュアルや製造プロセスの標準化などで「仕組み化」されます。
システム開発も同様に「仕組み化」されますが、大学業務などの特殊なシステムは「仕組み化」することが難しいため、品質は人のスキルに大きく左右されます。

そのため、弊社の顧客が持つニーズ「業務にマッチする、効率の上がる仕組み」を『安定した品質』で生みだせる「独自資源」は、人のスキルだと考えます。

具体的には「昔大学で働いていた社員」「大学業務に特化することによる専門性強化」「社内のスキル継承フロー」で、「競合」にはできない『安定した品質』を生みだします。

4.あなたの顧客

あなたが付き合っていく「顧客」を考えます。

「顧客」になる可能性がある全ての人を「顧客」と考えてはいけません。
あなたの「顧客」になる人を絞りこむ必要があります。

「顧客」を絞りこまなければ、中途半端な「あなた」になってしまいます。

全ての人を「顧客」として対応するには、多くのニーズに答える必要があり、コストがぼう大になります。
しかし、顧客を絞りこむことで、特定のニーズに答えるだけでよいため、コストを抑えることができます。

あなたが使える資源(人、物、金、時間)は有限です。
どの「顧客」を優先し、どれだけ資源を分配するか、優先順位を決める必要があります。
その優先順位が、あなたの「独自資源」や「強み」になっていきます。

「顧客」を絞りこむには、以下の3点に注意します。

利益を出せるか
「顧客」を絞りこみすぎると、市場規模が小さくなり、利益が出なくなってしまいます。
利益が出なければ、あなたは生き続けることができません。
必ず、あなたが利益を出せる「顧客」に絞りこみます。

1番になれるか
「顧客」は「同じものはこの世に2つもいらない」と思っています。
お店を例にすると、「同じ店は、2つも必要ない」ということです。
「同じ商品なら、安く売ってる店」か「同じ値段なら、良い物を売ってる店」どちらかしか生き残れません。
必ず、あなたを1番と思ってもらえる「顧客」に絞りこみます。

「強み」を欲しがっているか
あなたの「強み」に独創性があっても、「顧客」が必要無いと思えば、「強み」ではなくなってしまいます。
高級ブランドバックも、小学校の前では売れません。
必ず、あなたの「強み」を欲しがっている「顧客」に絞りこみます。

(弊社例)
弊社はシステム屋です。
システム開発には色々なジャンルがあります。
WEBサイト、携帯サイト、スマートフォンアプリ、windowsアプリ、金融システム、運行システムなどなど、色々な切り口のジャンルがあります。

これら全てに対応すると、資源(人、物、金、時間)が分散され、「独自資源」や「強み」が無くなってしまいます。
特に小さな会社の場合、使える資源は限られているため、特定のジャンルを望んでいる「顧客」に絞る必要があります。

弊社の場合、「顧客」を「業務にマッチする、効率の上がる仕組み」を望む、大学に絞ります。

大学の数は、一般企業に比べると少ないですが、1校の規模が大きいことと、弊社の会社規模を考えると、十分に利益の出る市場サイズです。
また、地域を「愛知・岐阜・三重」に絞ることで、大学システムを『安定した品質』で提供できる1番の会社になると思われます。

5.あなたからのメッセージ

これまでに考えた、あなたのマーケティング戦略を「顧客」に伝えます。

あなたの「独自資源」から生まれる「強み」を、あたなが戦う「戦場」にいる「顧客」に知ってもらわなくてはいけません。
「顧客」に知ってもらうには「あなたがどんなメリットを持っているか」を伝える必要があります。

「顧客」のメリットは、「機能」と「感情」の2つのグループに分類されます。
機能
 ・早い
 ・安い
 ・便利
 ・儲かる
 ・美味いなど

感情
 ・楽しい
 ・優越感・ステータス
 ・不安の解消
 ・苦痛からの解放など

考えたメッセージをチェックする際、以下の点に注意してください。

独自性あるメッセージか
あなたのメッセージに、独自性があるかチェックしてください。
「競合」にも当てはまるメッセージであれば、あなたの考えている「強み」や「独自資源」は「競合」と差別化されていません。
はじめに戻り「あなたの顧客」から、考えてください。

わかりやすいメッセージか
あなたと「顧客」には、「あなた」に対する情報量に大きなギャップがあります。
あなたが知っていることは、「顧客」が知っているとは限りません。
「顧客」の目線で、わかりやすいメッセージを考える必要があります。

印象に残るメッセージか
あなたのメッセージが「顧客」の印象に残らなければ、あなたの努力は無駄になります。
多くのことを伝えようとしても、印象には残りません。
あなたのメッセージは、『一言で何と言えるか』考えてみてください。

(弊社例)
弊社の「強み」は『安定した品質』です。
なので、弊社からのメッセージは一言でいうとこうなります。

失敗できないときはジャスウィルへ


※一社員の個人的な意見です

5つの視点から考える「戦略BASiCS」

今回ご紹介したのは、日本を代表するマーケター「佐藤義典」氏が提唱する国産フレームワーク「戦略BASiCS」です。
従来からあるフレームワーク「3C」を使いやすく改良したものです。
一般的に、マーケティング戦略を作るときは、複数のフレームワークを組み合わせて使いますが、「戦略BASiCS」はこれ1つだけでマーケティング戦略を作れる、シンプルで簡単に使えるフレームワークです。

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参考図書




売れる会社のすごい仕組み




図解 実戦マ-ケティング戦略




新人OL、つぶれかけの会社をまかされる




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